地方銀行だからこそ!地域に根ざした情報アプローチと、銀行の利用価値で勝負する山形銀行

山形銀行:だから、このWebサイトは良くできている。
日常的に銀行に接点を持つ『融資』や『借入』への導線を主体に置いた
現実的な利便性をインタフェースにした情報デザインのWEBサイト
昨今のメガバンクを主体にした銀行のWEBサイトは、「ためる・ふやす」「かりる」「そなえる」といった動詞をメニュー化することが一般的で、もはや銀行間に違いが見られにくいのが現状である。
特に、新規ユーザー向けの情報がわかりにくく、概ね口座をすでに持っているユーザーをターゲットにする傾向があるにもかかわらず、「ためる・ふやす」に、講座開設時に作る総合口座や普通預金口座の説明がされていたり、一貫性がないページ構成がどの銀行にも見らる。
そんな中にあって、地域密着型で地域に根ざした「銀行の存在意義」を特に重要視せざるを得ない地方銀行では、いかに地域の生活者との接点を生み出すかが課題であるため、山形銀行のような地域性を情報のアプローチの主体に置く取り組みは、横並びな銀行WEBサイトの中では特筆すべき表現であり、よりユーザー視点に立ったサービス品質をWEBサイト上で実現していることが高く評価できる。
一般的な銀行WEBサイトでもっとも目につくのが、キービジュアルエリアでローテーションしている各種キャンペーン情報が、山形銀行では一歩引いた控えめな見せ方で作られている。
キャンペーン情報自体は、旬な情報なのでリピートユーザーには有意義なはずが、どの銀行サイトでも多色でギトギトして、情報が詰め込まれているために数秒の表示では、何が書いているのやら分かりにくく、目障りな情報集団になっているが、山形銀行では、風景写真をモチーフにした120周年のスローガンバナーが、良い意味で視線への影響を和らげているので、偶然にも見やすくなっている。
また、店舗やATMの検索メニューや、各種手数料の案内、Q&Aやお問い合わせと言った、日常的に利用頻度の高い要素も、使いやすい場所に設置されている。
利用頻度とターゲット層の多さを考慮して、ファーストビューで閲覧できる範囲に配置されたメニューは、ほぼ口座開設済のリピートユーザー向けになっている。
特に、グローバルナビゲーションは、利用の大半を占める「個人のお客さま」を主体に設計され、かつ、銀行ともっとも接点が多くなるユーザーそれぞれのライフステージの節目節目で訪れる「お金との関わり合い」を接触機会として捉えた位置づけに据えていること。
一般的な銀行WEBサイトのように、形骸化した「ためる」や「ふやす」というような一見利益になりそうなメニューよりも、ユーザーメリットとして現実的な「かりる」ことを主体にすえていることは潔い。
そして、画面をスクロールすることで、グローバルナビ内の各メニューが、視覚的に一覧表示されているため、ナビゲーションを利用することなく目的の情報へ直接遷移できるため、特に『初めて山形銀行を利用する初心者ユーザー』にも、分かりやすい表現になっている。
子どもの成長や、夫婦の暮らしの変化など、多様な人生設計において、銀行はどう関わり合えるかがよく分かるナビゲーションと、それぞれのライフステージにおける必要なお金の基準が、山形県内など身近な情報を元に図説や一覧表で解説されている。
何度も見るような情報ではないが、山形県内在住の消費者・生活者にとっての判断材料と、必要な資金の調達方法が理解しやすく構成されている山形銀行のコンテンツは、ユーザー視点で設計されていて好感が持てる。
一般的なメガバンクでは、金融商品の概要や手続の仕方などにページの大半が割かれており、一般ユーザーが容易に理解できる内容でもないため、そういったことは窓口で対面で説明されるべきモノなのかも知れないと、山形銀行のWEBサイト見て感じてしまう。
また、振込手数料が一覧表示されているページでは、「どこで」「いくらを」「どこへ」振り込むのかなど、自分視点で想像しやすいように一覧表が作られているため、ページ全体を見る必要がない造りになっているので、とても使いやすい。
このWebサイトが優れている点をできるだけ客観的に抽出できるように、統一した指標に基づいて判断することにより、各カテゴリーを以下のような詳細項目において20点・10点・5点・0点で点数化しました。
わかりやすいナビゲーション性能|合計80点
詳細な評価項目配点内容
トップページナビゲーションに戦略がある20一般消費者が銀行を活用する観点からメニューが構成されている
ナビゲーション名が覚えやすく使いやすい10銀行特有のカテゴリーでメニュー化されており、直感性にやや欠ける
有効に利用されるナビゲーション構造になっている20銀行活用のプライオリティーに沿ってメニューが並べられており、分かりやすい
リテラシーが低い人にも使える配慮がある10銀行商品の分かりにくさをできるだけ平易な言葉でカテゴライズしており、分かりやすい。
ボタンがわかりやすく設計されている20エンボス形状のボタンと、右矢印表現による統一されたボタン
視認性の高いデザイン性能|合計80点
詳細な評価項目配点内容
余白を活かしたデザインがされている20適度な余白があり読みやすく、ボタンも押しやすい
過度な色彩表現をせずユーザーの負担にならない20過度に多彩なバナーなどが視線を妨げることを避け、項目ごとにボタンカラーリングを変えている。
時代に合ったデザイン性と表現方法になっている10右コラムをメニュー化するトレンドを採用しているが、比較的見やすく整理されている
ターゲットが明確で不必要な情報にジャマされない20既存顧客の「借りる」要素に主眼をおいて全体が設計されており、WEB用途が考察されている
視覚・聴覚などを補助する機能がある10必要最低限の文字拡大、色弱者サポート、音声読み上げがついている
最適な情報レイアウト|合計50点
詳細な評価項目配点内容
デザインに流動性があってデバイスを選ばない10デバイスにあった用途を優先したレイアウトだが、それ以外は階層が深いため探すのが大変
無理の無いレスポンシブ設計になっている0日常的に利用頻度が高いコンテンツ以外は、PC版しかない
視線移動を考慮したデザインになっている20赤色が効果的に差し色として利用されており、うまく視線の流れを作っている
目的に合った情報の優先度が整理されている10説明や意識喚起系の情報が上部にあり、リンクボタンがページ下部になるため、アクセス性は弱い
不必要にバナーなどリンクが詰め込まれていない10営業用関連サイトバナーがフッター部分にまとめられていて、ユーザーの目的を阻害しない
わかりやすいコンテンツ編集|合計90点
詳細な評価項目配点内容
図表が効果的に利用されている20銀行との接触機会を考えたコンテンツと啓発に繋がる解説と図が分かりやすい
本文を全文読まなくても内容が理解できる20キーワードや図表が効果的に利用されており、飛ばし読みしながら閲覧できる
情報の鮮度や期限が明確に示されている10キービジュアル以外では、鮮度の高い情報への遷移が少ない
検索操作に配慮がされている20店舗やATM設置場所検索では、知りたい情報種別ごとにボタンをクリックするだけで容易に絞り込める
問い合わせ・ヘルプ機能がユーザー視点20トラブルや手続に絡んだ内容を中心に、ユーザーのお困りごとに対応しやすい構成
関連情報への導線|合計90点
詳細な評価項目配点内容
トップページから行きたい情報へ行ける20銀行利用のきっかけ作りとなる「ライフステージ」メニューへの導線と、日常的な店舗・手数料情報などへの導線がわかりやすい
関連リンクから行きたい情報へ行ける20年齢や目的ごとに、最適な金融商品へのリンクが設置されており、グローバルナビを必要としない
重要な情報などへの導線や視認性が高い20重要な留意事項がページの上下で接続しやすく配置されている
ボタンの名称や補足説明に配慮がある20金融商品には必ず説明のリードが付き、できるだけ分かりやすい表現に努めている
現在位置がだれにでもわかる10ローカルナビゲーションが画面右下に位置しているため、必ずしも把握しやすくはない

山形銀行

7.6

わかりやすいナビゲーション性能

8.0/10

視認性の高いデザイン性能

8.0/10

最適な情報レイアウト

5.0/10

わかりやすいコンテンツ編集

8.0/10

関連情報への導線

9.0/10

このサイトの素晴らしい点

  • 銀行活用のプライオリティーに沿ってメニューが並べられており、分かりやすい
  • 過度に多彩なバナーなどが視線を妨げることを避け、項目ごとにボタンカラーリングを変えている。
  • 銀行との接触機会を考えたコンテンツと啓発に繋がる解説と図が分かりやすい
  • キーワードや図表が効果的に利用されており、飛ばし読みしながら閲覧できる
  • 銀行利用のきっかけ作りとなる「ライフステージ」メニューへの導線と、日常的な店舗・手数料情報などへの導線がわかりやすい

このサイトの残念な点

  • スマートフォンで、デバイスにあった用途を優先したレイアウトだが、それ以外は階層が深いため探すのが大変
  • 日常的に利用頻度が高いコンテンツ以外は、PC版しかない
  • ローカルナビゲーションが画面右下に位置しているため、必ずしも把握しやすくはない

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