UIデザインの最重要ポイント!ユーザーの視線移動を制するカギは、視野角2度の戦い!

視野角2度の攻防!視線移動を制する視野角2度の攻防!

文字を読んだり、何か夢中で捜し物をしているようなときなど、『注視』している状態では、人間の視野は「立体角で2度程度」のごく限られた範囲しか認識することができないと言われている。

まさに、自身の行動を冷静にふりかえると、検索エンジンで情報を探し回るような状況や、WEBサイトをつぶさに閲覧している状況では、画面内を縦横無尽に、この「2度」の視野を行き来させていることに気付かされます。

動物は敵や身の危険から自分を守るために、広い視野を持っている。私たち人間も、さすがに真後ろは見えないまでも、ほぼ真横で何が起きているかぐらいは見えている。
健康な人で、目を動かさなくても上下角で60〜70度程度、左右角で100度程度という広い範囲を一度に見ることができるそうだが、色や大まかなカタチや大きさを把握できる意味では、十分なエリアを見渡すことができるなかで、注視状態ではわずか2度程度しか見えないというのは、大げさな気もする。

わかりやすい表現をするなら、『正確なカタチを把握しているエリア』とでもいった方が良いが、文字なら「文字として読めるディテール」をカタチとして認識できる範囲である。

よくよく自分の視野を振りかえって考えてみると、今、このコラムを読むその瞬間であっても、その目で追っている文字の回りは、ぼやけているというか、「像」としては映っているが「認識」はできていないのではないか!これがその状態。

さて、なぜ、この視野角が問題になるのかというと、WEBサイトを閲覧する上で、この視野角を縦横無尽に移動しながら、読み進めるということは、急いでいればいるほど、焦っていればいるほど、雑にサイト内を見ているということであり、「より一層、自分が意識しているキーワードやイメージを中心に探す」ことになるではないか。ということ。
前回、導線と動線の違いについてふれたが、視線はまさに目の動線なので、いくら「こっちを見てくれ」「あっちへどうぞ」と画面内を制作サイドの都合良くデザインをしてみようが、ユーザー側の意識がそのデザインの意図通りに視線を動かすとは限らないので、むしろ、なんで?気付かない?ということが頻繁に起きる。

この状況に一番影響があるのが、画面の右上領域や、ブラウザの下部に常駐表示するようなグレー地のボタン群などは、見始めた最初はその存在にまったく気付かないということがよくある。
たとえば、群馬銀行さんなどは、グローバルナビばかり見ていると、本当に画面下のサブナビゲーションバーの存在に気付かない!のだから、不思議だ!

画面内を視線がどう移動していくか!?をシミュレートする際は、どのぐらいユーザーが冷静にサイト内をみているかなどの心理的な状態も加味して、一箇所に留まる傾向がある内容なのか、スクロールなどで飛ばし読みしながら見ていく傾向の内容なのかによって、スペースなどの「適度な間」をつくって「アイテムを見落とさない」ような工夫をしたり、あえて、視線移動するであろう線上に「アクセントカラー」を配して視線が向くようにしたり、視線が留まる「場」を作ることが重要だ。

よく、「目立たせる」と言うが、ドンキホーテの店内や繁華街のネオンサインのように、派手に色をたくさん使ったり大きなビジュアルを配置したり、主張を強くすることが、必ずしも視線を留めさせる方策ではない。

むしろ、「目立ちたい系」のバナーが大量にあれば、お互いがケンカするかのように存在を打ち消しあうために、「目障りな情報群」として、最初から注視されることがない「ゴミ領域」と見なされる可能性すらある。

WEBサイトは、書籍などの物理的に手にとって見られる情報ではない以上、ボタンなどをクリックして「遷移」してもらわなければ、その存在すら無いに等しいのだから、「いかにクリックされるか?」というコンバージョンが重要なのは事実。だから、焦って自己主張ばかりを考えがちだが、自身がWEBサイトを閲覧しているときの「いいかげんさ」をしっかりと意識して、隣り合う情報に目が移るのはどんなときなのか!?を思い出しながら、情報を配置して、それをデザインすることが大変重要な出発点だ。

視野角2度の落とし穴人間の目は、おもしろいぐらいに「興味がないことには無頓着」で、あんなに大きな画像が見えないなんて!ということが起こりうる。それは、情報配置として致命的に、場所を誤っていると言っても良い。
そういう、本来あるべき場所に、有るべき情報が配置されることと、ユーザーの適切な視線移動は、必然性を持って合致するのだから、クライアントの要望を汲んで、無理くり「浮いた情報」を配置したところで、導線は動線になりにくいということを踏まえなければならない。

とはいえ、大人の事情たる「関連サイトバナー」など、もはや遷移させることが目的でなく、掲載していることがゴールのようなバナーは、人畜無害で問題にならないとも考えられるが、そんなゴミバナーが、ユーザーの健全な視線移動を阻害し、サイトのクオリティを損ない、ユーザーからの信頼やロイヤリティを失うきっかけになっていることは、制作者はちゃんと意識して、クライアントにその事実を伝えることはした方が良いでしょうね(笑)

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