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2006年11月06日

デザインとWEBサイトが相容れないもの

デザインは芸術の一つだと思っている人も多いと思うが、本当の意味での「芸術」と「デザイン」では根本的に違う。芸術とは、美や調和といった概念を具象化したオブジェや絵として創造し、そしてその具象に人々が共感することで「芸術」として評価されるんだと思う。芸術には、わからない人もいれば共感し感動する人もいる。その創造主を賞賛し作られていく作品に価値が生まれるのが「芸術」である。
一方、デザインとは何か。漢字で書くと「図案」だ。図案は、

機能や生産性などを考慮して生成物として考案される意匠であったり設計を意味する。
いわば、商業的なりわいによる芸術とも言えるのだが、
根本的大きな違いは、

芸術は作った作品を少数の人が認めるだけでも成り立つけれど、デザインは、作った作品を多数の人が認めなければ成立しない代物である。


発注者・クライアントのお金を使ってデザインするという行為は、商業的に芸術と比べてリスクが高い。人様のお金をお預かりして、そのお金を効率的効果的に消費して作品を作り上げていくのだから、できあがった作品に人々が共感しないと言うことは大問題なのである。
こうした事実に気づかないのは、クライアントよりも制作者たるデザイナーに結構多く見受けられるのも事実である。

・かっこよければいい

・クールな感じに仕上げたい

・奇抜でいけてる感じにしよう

デザイナーの意図する方向やコンセプトとしては間違ってないし、それをクライアントがOKしたのなら、それはそれで問題ないだろうけど、本質として本当にそれでよかったんだろうか。
ポスターや新聞全段広告といった芸術性の高い領域のデザインも世の中には存在するものの、デザインのすべてがそうした芸術性を内包するものだけではないということも明らかな事実である。グラフィック広告は、消費者の目にとまること、認知されたことが目的でありゴールである。どんなメッセージを伝えるか。どんなカタチでメッセージが伝わるかを探求していくことがグラフィックデザインの求めていくことだと思う。
この考え方や図式がデザインとするのならば、WEBデザインは、そうした領域とは相容れないところがあると断言できよう。

Webサイトという媒体を表現するデザインの場合、「かっこいい」だけでも「キレイ」なだけでも今や受け入れられないのが現実だ。「使いにくかったり」「わかりにくかったり」するデザインは評価されない。そう、要するに、

デザイナーだけが自己満足するデザインは必要ないんです。


Webデザインにおけるデザインの本質とは、それを利用するユーザ自身が違和感なくサイト内を縦横無尽に行き来し、

Webサイトが提供する情報を享受できるシステムを「デザイン」する


ことなんです。
だから、デザイナーがクライアントに説明する「目立つ」とか「かっこいい」とか「洗練されている」なんて抽象的な言葉は、Webサイトをデザインする上では何の意味も持たない空論に他ならないと言っても言い過ぎで無いだろう。

なぜ、そうなるのか。
なぜ、そこにボタンがあるのか。
なぜ、その色なのか。
設問自体はかんたんでも、そこにいたるまでのロジックを説明できないデザインは、もはやデザインではない。
それが、Webサイトにおけるデザインなのである。

投稿者 continue_kozai : 2006年11月06日 00:06

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