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2006年11月18日

積木を崩す勇気、ありますか?ーー人生設計に必要な勇気

積木を崩すと言えば穂積隆信著「積木くずし・親と子の200日戦争」があまりにも有名なんですけど、ここでいう「積木をくずす」のは、親の期待や家庭ではありません。自分が積み上げてきた「過去」です。

■その積木は計画的に積み上げられた積木ですか?
積木って言うのは、四角だったり三角だったり円柱だったりといういろいろなカタチの木やプラスチックでできたアイテムを崩れないようにいろいろな積み上げ方をして遊ぶ玩具ですけど、これって、人生にそっくりだと思いませんか。
人生って、いろいろな出来事や文化や驚きがあって、それらの一つ一つに共感したり激怒したり悲しんだりして、それらを心に刻んでいくモノですよね。そうした、経験が

自分という価値を積み上げていく

と言えるのではないでしょうか。

ボクは、大学は出ていません。専門学校からしがない小さなデザイン事務所に就職して、あまりにも自分の将来にとって糧にならないと、判断してとっとと辞めてしまいました。
このとき、親が大あわてで反対したことを覚えています。
「なんで3ヶ月もたたないうちに辞めたんだ!」
「どんな仕事にも身になる事があるんだから続けることが大事だ」
「せっかく先生に紹介してもらって入ったんだから」
どれも、ボクの心には響くことはなく、明確に心の中で叫んだことは、

30歳になるまでもう時間がない!

という一言。
二十歳からデザインスタジオでアルバイトをしていたボクは、諸先輩方が次々と独立してフリーになっていく姿を見ていた。自分もいつかはそうなるんだと心の中で描いたとき、フリーのデザイナーになるための条件ってなんだろうって考えたのである。諸先輩方が一様に口にする「30歳で独立」という言葉は、いつしか自分の目標にもなり、30歳までに自分が覚えること、身につけること、盗める技術のことを思い描いたものだ。
当時、ボクがもっとも傾倒していたことは「コーポレート・アイデンティティ」である。そのための知識を書籍を買いあさり、電車の中では中吊り広告の「ロゴ」をただひたすら観察する。
そんなわけで、ロゴ開発・コーポレート・アイデンティティができる会社として専門学校の先生のツテで無理に採用してもらった会社なんである。

ボクにとって、この会社から得るモノはもう無い。と、2ヶ月にして思ってしまったわけですね。ワンマンな社長と技術力の低い先輩と、極めつけは「スーパーの値札を書くPOPライター業務」だ。POP書きもタイポグラフィーの勉強として成立はすれど、そう長い時間はかからない。もう潮時である。
その会社に入るまでに使ってきたエネルギーも相当のモノだったが、今でもこの選択には間違いなかったと自信を持って言い切れる。

このとき、ボクはボクなりの人生設計と30歳になるまでのビジョンを漠然とながらも描いていたが、その積み上げ方に間違いが生じていたのである。少々危なっかしい積み上げ方をしてしまったために崩れそうになり、崩れないように次の積木を積み上げてみる。すると、その積木のせいでまた崩れそうになり、またバランスをとるように次の積木を積んでいく。

無駄に積木を積み上げて大切な人生を浪費するよりも、将来をもう一度見て、積み上げ直す方が断然自分のためになるのではないだろうか。人生って土俵だとわかりにくいかもしれないけど、仕事の場合だとわかりやすいと思う。


■悪あがきする仕事ほどうまくいかないモノ
デザインなどでは良くあることで、変なデザインが上がってきたとしよう。納期が無い場合だと、デザインにてこ入れをしてなんとか体裁をとろうとするのではないだろうか。これが、積木の積み間違いのはじまりである。

ダメなものはダメなのだ。

判断を間違うと、本当に取り返しがつかないときがある。修正が修正を呼び、あげく体力勝負になっていくのである。デザイナーの健康やクライアントとの信頼関係にまで発展していく事にもなりかねない。だから、積木を崩してしまった方が正しい選択ができると判断したら早くやることである。

壊す勇気を持つ。

ボクがいつも若いスタッフに言っている言葉だ。もったいないと思った時点でその事実を続けるのかを考えるべきだ。


■積木の積み間違いはなぜ起きるか
明確に言えることは、「行き急いでること」ではないだろうか。早く結果を出そうとしたり、物事を軽く見てしまい落とし穴にはまるなど、目先の事だけに気をとられて本筋が見えてないからではないだろうか。時間が無ければ無いほど、みんなショートカットよろしく途中の行程を省きがちだが、そういう時こそじっくりと確実に足を固めて進むべきなのである。
安定した土台となる積木を積んで、どっしりとした積木を積んでいくのである。
また、その逆で安全策を講じて失敗するケースもあるだろう。時間がないから冒険できないと守りに入るケースである。時間がないときほど、求められていることが、守りにはいることではなく攻めることだったりするわけで、失敗のはじまりを招いてしまう。

チャレンジして失敗を恐れるよりも、
何もしないことを恐れろ。

と本田技研工業の創始者である「本田宗一郎」が残したように、やるにも辞めるにも進めるにも止まるにも勇気が必要であり、その判断をしないでずるずると現状打開をしないことに大きな危機感を持つべきである。


■今回のコンティニュ的こころ

人生は
マラソンなんだから、
百メートルで
一等をもらったってしょうがない。

起業アドバイザー奮闘記「ビジネス格言辞典」より〜
元東京芝浦電機(現在の東芝)社長・第2代経団連会長を務められた「石坂 泰三(いしざか たいぞう)氏」の言葉である。
短期的な目先の事に翻弄するよりも、もっとどっしりと自分の将来をしっかりと考えるべきなのである。だって、人生は長いんですから。小さな事に一喜一憂するよりも人生というロングランを有意義に過ごすための自分探しをしようよ。

投稿者 continue_kozai : 2006年11月18日 04:21

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コメント

私も、30歳までに転職 というのは、1つの大きな課題だと思ってました。
気が付けば、30歳で自分の会社を作ることになってましたが、まあ、目標は果せたかなと思います。

でも、遠くの目標が定まっていても、時々あせっちゃうんですよね。とくに若いときは。
そんなときは、じっくりと自分の過去の作品をみるようにしています。

投稿者 : 2006年11月18日 14:22

>のさん
ボクの独立はバブルが崩壊した年、のさんが独立した頃はネットバブルの頃だったでしょ?独立するときは何かしらの追い風も必要かもしれません。
しかしながら、やはり志を持っていないとなかなか自分に厳しくなれませんからね。逃げてしまうラクをしてしまう自分を奮い立たせるのも独立(一人前)になる課程ですよね。(^.^)

投稿者 こうざい : 2006年11月18日 17:12

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